- Home
- 介護業界の転職ノウハウ
- 介護職員が「辞めようかな…」と思う瞬間 離職の理由は
介護職員が「辞めようかな…」と思う瞬間 離職の理由は
- 2017/8/30
- 介護業界の転職ノウハウ

介護施設がここ数年、急増しています。特に地方の高齢者割合が高い地域で、新しい入所型施設や、デイサービス送迎車が頻繁に走っているのをよく見かけます。
高齢社会を支えるマンパワー、介護職員に掛かる期待と責任も同じように増してきました。ただ、ニュースで介護現場の「暴力」や「虐待」などの事件が取り上げられることも多く、単なる事件だと簡単に終わらせられないような、介護職員の不満やストレスを暗に感じます。
実際に介護職員として働いていて、離職した人たちはどんなことがきっかけになって仕事を辞める決心をしたのでしょうか。
○仕事を一緒にする仲間が理由に
介護の職に就くと決めた時点で、どれだけ高齢者や福祉支援を必要とする人のケアが大変かということは想像し、理解している人がほとんどです。
要介護者から暴言をはかれたり、物を投げつけられたりたたかれることもありますが、ムッとしたくなる気持ちはその時だけ。これが離職する直接の理由ではなく、問題はその時一緒に働く仲間に多いようです。
数人のチームで、時間帯を区切って介護ケアをしますが、ごく一部に「プロとしての意識・仕事としての割り切り」のできない人が混じると、全体のやる気が一気に下がってしまいます。ただ、現場にどんな人がいるかは働いてみないとわかりません。
離職理由の中でも、「ずっと同じところで勤務してもメンバーが変わりそうに無いので辞めた
という介護職員は意外と多いようです。
○給料が上がらない 将来が見えない 金銭的理由
介護保険制度を元に運営している施設も多い中、近年は自治体による補助や助成も増えてきました。
介護を充実させるための取り組みは各所で行われていても、それは施設やサービスを充実することに注がれてしまい、受け入れるために最も大切な介護職員の待遇や増員には使われないことが多いのが実情のようです。
ある程度将来のビジョンが描けて、施設長や主任といった役職も見えてくれば、それを目標に乗り切ろうとする気持ちも湧きます。ただ、いつまでたっても給料は上がらず人も増えない、でも役職や管理職は変わらないままで、出世ポジションは不動のまま。
現場の仕事に追われて「あとどのくらい現場の仕事を続けていくのか」と一度考え始めたら、離職までに時間は掛からないでしょう。
介護職員に限らず働く人は、毎日楽しいだけではなく、小さな不満やストレスを日々感じているのは同じ。
ただ、介護が必要な人をやさしくケアするのが仕事の介護職員は、身体的にも精神的にも負荷が大きいです。加えて給料や待遇が良くないなら、離職したくなる気持ちも否定できないでしょう。
人とのかかわりが多い職業だけに、経営者や一緒に働く人、介護を依頼する人たちと、互いに思いやりをもって協力理解し合える環境が整うことを願いたいですね。